【ブログ】ラウンドごとに違いがあったヨシムラ・スズキGSX-R1000/“ヘンタイ”カメラマン現地情報

Discussion in 'News and Articles' started by Auto News, Aug 13, 2019 at 5:32 AM.

By Auto News on Aug 13, 2019 at 5:32 AM
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     レース界のマニアック“ヘンタイ”カメラマンこと鈴木紳平がお届けする全日本ロードレース選手権ブログ。バイクレース真夏の祭典、鈴鹿8時間耐久ロードレースを終え、8月16日からツインリンクもてぎで後半戦を迎える全日本ロード。後半戦を前に、日本のバイクレースファンなら知らな者はいないと言われているヨシムラにフォーカスしたブログをお届けします。ヨシムラに洗脳?されつつあるという“ヘンタイ”カメラマン。今回はどんな視点でマシンを見ていくのか。

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     日本のオートバイレースファンのみなさま、いかがお過ごしでしょうか。今回は、8月16日からツインリンクもてぎで始まる全日本ロードレース選手権の後半戦を前に、JSB1000孤高のプライベーター、ヨシムラを特集したいと思います。

     故・吉村秀雄氏が設立し、今なおメーカーのファクトリー(ワークス)に立ち向かうプライベーターの雄、ヨシムラ。今回はあくまでJSB1000を戦うスプリント仕様のヨシムラスズキMOTULレーシングのスズキGSX-R1000L9をご紹介致します。

     今回、チーム関係者にちゃんとお話を伺う事が出来なかったので、本ブログはあくまで私の主観、推察、解説短めで進めていきたいと思います。それでは全日本ロードレース選手権ブログのヨシムラ編、いってみましょう。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     ヨシムラであります。もはや言葉は必要ありません。日本国民であれば誰もが知っているこのロゴマーク、そして伝説の“ポップ吉村”。サーキットには熱狂的なファン、スズキのオートバイ乗りならばあこがれるヨシムラのパーツ。我々はヨシムラが存在する時代に生まれた事に感謝するべきでしょう。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     2輪レース取材開始当初は何とも思わなかった“ポップ吉村”さんの写真ですが、何回もこの写真の前を通り過ぎるたびにヨシムラに洗脳されていきます。ちなみにチームクルーの間では“おじいちゃん”と呼ばれているそう。設営の際には「今回、おじいちゃんの写真何処にする?」などの会話がなされるそうです。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     最近、ヨシムラに洗脳されつつある私。先日のタービン交換の際にはヨシムラのツナギを着用して作業にあたりました。何というのでしょうか、このツナギを着ると背筋が伸び、作業にも気合いが入ります。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     では実車を見ていきましょう。こちらは菅生で撮影した26号車、渡辺一樹選手のマシン。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     こちらは開幕戦もてぎで撮影した12号車、加賀山就臣選手のマシン。暖気時の様子です。ブレーキが厳しいもてぎ戦らしく、口径アップされたフロントブレーキローターに合わせるアタッチメントが装着されたフロントキャリパー、メーター部分の違いが見てとれます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     後ろ姿を見てみましょう。こちらは菅生戦での加賀山車。やはり重いモノは中心への考えからでしょうか。ECUがエンジン付近に設置されています。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     ここで同じく全日本ロードレース選手権に参戦するもう一台のスズキのプライベーター、71号車 TK SUZUKI BLUE MAXのスズキGSX-R1000の姿も見ておきましょう。ヨシムラがブリヂストンタイヤに対し、こちらはダンロップタイヤを装着。他にもフロントブレーキマウント、熱交換器、スイングアームなど違いが多数見られます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     再びヨシムラのマシンへ。メーター周りを見ていきます。もてぎ、鈴鹿戦ではカーボン素材のメーターマウントを装着。ここにもなるべく重いモノは置かないという意識が感じ取れます。

     ステアリングダンパーはフロントフォークの片側からメインフレーム横に装着されるのを多く目にしますがこちらは両スイングアームでダンパーを固定しメインフレームの中心部分に固定する仕様になっていますね。この方が左右のバランスに優れていそうに見えます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     一方こちらは菅生戦でのメーターマウント。アルミ製のようです。両者の間にどのような差があり、どのように使い分けているのか分かりませんが、重量、剛性、フロントカウルとのマッチングなどの差があるのかもしれません。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     加賀山車のハンドル周辺を見ていきます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     細かいですがブレーキレバーガードにもヨシムラのロゴが。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     菅生戦で特徴的だったのは加賀山車のTカーとしてハンドルの高さの異なる車両でテストを行っていた事。こちらは通常の高さの車両。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     こちらはハンドルが高い位置にマウントされた車両。中心部の盛り上がりを見るとその違いが分かると思います。ヨシムラを率いる加藤陽平監督いわく、シート位置も高くしてテストを行ったとの事。このテストは金曜日の練習走行で行われた様子で、加賀山選手の要望ではなく、ヨシムラとしてデータ収集の為に設定したテストだったようです。今後この仕様がどこで投入されるのか、楽しみにしたいと思います。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     メーターも見ておきましょう。こちらはギアを入れての暖気中。回転数は1万6000回転まで刻まれています。ちょっと昔のトヨタ・ソアラっぽい感じのメーターです。

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     ここからはエンジン周辺をみていきます。まずはラヂエーター、オイルクーラーから。気になるのは熱交換器上の耐熱カバーがされた部分。先ほど紹介したアルミフレームとまた違った形状のようにも見えます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     エンジンを見ましょう。他メーカーと比べるとオイルパンが小さいように感じます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     ファンネルも少しだけ拝めました。 ヨシムラ独自のデュアルスタックと呼ばれる二重のファンネルが使用されているようです。この技術、一般ユーザーへもフィードバックされおり製品化もされているようですのでみなさまいかがでしょうか。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     エアークリーナーです。スポンサーでもあるK&Nのフィルター。オートバイですのでエアーは中から外に吐き出されます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     マフラーを見ていきましょう。サイレンサーの前に設置されたレゾネーター。これによって特定域のトルク増加に効果があると思われます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     マフラー集合部手前に設置された連結パイプ。これにより排気脈動をコントロールしトルク増加に効果があると思われます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     またマフラーの上流にも連結パイプが設置されているようです。写真はカワサキのものですが、これによっても排気脈動をコントロールする事によってのトルク増加、また消音効果も得られるようです。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     サイレンサーです。他メーカーと比べると、全体的に縦方向に若干長く、前後方向は短い印象を受けます。ここにも重いモノは中心への考えが反映されていると考えていいでしょう。ちなみにこのサイレンサーもヨシムラのウェブページで購入可能のようです。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     フロントブレーキを見てみましょう。ブレンボが装着されています。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     フロントはブレンボが装着されていますがリアブレーキは両ライダーで異なります。26号車 渡辺一樹選手はブレンボ製。

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     12号車の加賀山選手はニッシン製が装着されています。

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     両者はスイングアームにも違いが見られます。リアサスペンションのリンクがちょっと見えているスイングアームは26号車 渡辺一樹選手。

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     一方こちらは12号車の加賀山選手のスイングアームです。取材出来ていないので憶測ですが渡辺選手のスイングアームの方がリアサスペンションのリンクが見えているという事はわずかながらですが表面積が多いという事になります。よって加賀山車より剛性特性が異なり、よりしなる感じのスイングアームだと思われます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     燃料タンクです。ヨシムラもHRC(ホンダ・レーシング)と同様に鈴鹿8耐仕様の燃料タンクを全日本ロードレース選手権でも使用するようです。“スプリントと鈴鹿8耐仕様の差を少なく”です。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     ステップも見てみましょう。ここにもヨシムラならではの技があるようです。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     リアサスペンションも見てみます。リヤタイヤカバーの奥に見えるのは表面温度センサーでしょうか?

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     カワサキからヨシムラのスズキに乗り換えた渡辺一樹選手いわく、「ヨシムラのバイクはスペック、乗り味を図式に例えた場合、限りなく円形に近いバランスの優れたバイク、今はその円を拡げる作業をしている」と話してくれました。

     ヨシムラというチームは? という問いには、「カワサキ・チームグリーンが関西系チームで、真剣のなかにも比較的笑いがあるカラーであるのに対して、ヨシムラはチームクルー全員がストイックに勝利を目指す野武士のような集団」という表現をしてくれました。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     2019年の第2戦鈴鹿で2018年9月のオートポリス戦以来となる2位表彰台を獲得したヨシムラ。吉村秀雄さんのご子息、吉村不二雄さん、そして加藤陽平監督の笑顔が弾けます。

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    全日本ロードレース選手権ブログ ヨシムラ編

     目指すは2009年以来の鈴鹿8耐の頂点、そして2015年以来の全日本ロードレース選手権優勝。2019年の鈴鹿8耐は5位で終えましたが、ヨシムラの伝説はまだなだ道半ば。我々はその目撃者なのです。ヨシムラ万歳!

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