LMPカーのご先祖にグループCカーなどなど、ファン垂涎の名車が並ぶル・マン・ミュージアム【現地ブログ4回目】

Discussion in 'News and Articles' started by Auto News, Jun 11, 2019.

By Auto News on Jun 11, 2019 at 2:43 PM
  1. Auto News

    Auto News Moderator Staff Member

     まもなく開幕を迎える2019年ル・マン24時間の舞台フランス、サルト・サーキットには、今年もレース界のマニアック“ヘンタイ”カメラマンこと鈴木紳平が潜入中。現地からお届けしているブログの第4回目はル・マン・ミュージアムを舞台に、90年以上の歴史を感じ、伝統の耐久レースへの愛を深める『番外編』となります。

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     日本のみなさま、いかがお過ごしでしょうか。日本では富士24時間レースも終了し、東京も梅雨入りしたと聞いております。

     ここル・マンでも連日冷たい風、雨が降り荒れ模様となっております。私もロールアウトテスト終了後に体調を崩し、しばらく寝込んでおりましたが、どうしても『ル・マン・ミュージアム』を見たくリハビリがてら、お土産を買うついでに行って参りました。
     
     いよいよ本番の走行が開始となる第87回 ル・マン24時間。今ブログはその前にちょっとだけ、その長い歴史に触れ、ル・マン24時間への“愛”を深めるブログとしたいと思っております。
     
     歴史に興味がある方も、そうでもない方もどうぞお付き合い頂ければと思います。それではル・マン24時間ブログ番外編“ル・マン・ミュージアム編”いってみましょう。

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     ル・マン・ミュージアムはブガッティ・サーキットの正面ゲート横にあります。中にはお土産屋さんも併設されており、昔はACOフランス西部自動車クラブの記者会見などもこの場所で行われました。
     
     普段我々はレースモードですのでここには目もくれず通過しますが、本日はここが目的地です。

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     入って右手にお土産コーナーがあり、そこでチケットを買います。大人ひとり8.5ユーロ(約1050円)。希望者には英語とフランス語の音声ガイダンス機を貸してくれます。

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     それではル・マン24時間の歴史の旅、スタートです! まず、右手前にある白い物体、これは1932年、現コースの原型となったコースのコースサイドに設置された距離表示板。およそ90年程の前のモノですが素晴らしいコンディション、もちろん触って大丈夫です。
     
     奥には1923年、最初のル・マン24時間の旗振り役、ジョルジョ・デュランさん、そしてあのブガッティを興し、ブガッティ・サーキットの名の由来ともなっているエットール・ブガッティさんの紹介などが続きます。

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     こちらではそのブガッティさんが着用していたハットが展示されています。ハットの下にはサインが印刷されたハンカチが。

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     歩を進めましょう。こちらはポルシェ創設者、フェルディナント・ポルシェ博士の長男、通称フェリー・ポルシェさん。ポルシェの黄金期、956・962Cの頃のポルシェの社長さんであります。
     
     この時代、車両開発者のノルベルト・ジンガーさんやジャッキー・イクスなどが目立ちますが、この人あってこそのレース活動。ポルシェ956のプレゼンテーションモデルとともに功績を称えられています。

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     人物紹介コーナーを抜けると1923年に行われた第1回ル・マン24時間の巨大ポスターと優勝マシン『シュナール&ワルケル・スポーツ3リットル』が出迎えてくれます。この車両、どこまでオリジナルかは分かりませんが、しばし見入り歴史に想いを馳せます。

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     こちらは1925年のル・マンで初めて投入されたプロトタイプカー、シュナール&ワルケルの『タンクZ1スペシャル』。いわば現代のLMP1・P2クラスの祖先ともいえる車両でしょうか。

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     レースとは関係ありませんが、1956年にパリ~東京を往復(!)した『シトロエン 2CV』も展示されています。

    ■フランス人にとって“神様”といえるレジェンドのマシンも展示


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     さて、ここからは歴代出場車両を可能な限り集めたミニカーコーナーです。

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     おびただしいミニカーのなか、ずっときつそうな体勢で頑張っているのはル・マン6勝の“キング”ことジャッキー・イクスさん。この像は4体造られたうちのひとつのようです。

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     1991年、C1クラス優勝した見崎清志、横島久、長坂尚樹組の『スパイスSE90C』を発見。この年はマツダ787Bが総合優勝した年。私もこれを見るまで知りませんでした。

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     こちらは1974年の優勝車『マトラ670 B』。V12エンジンを搭載し1972年からル・マン24時間3連覇を達成しています。ドライバーはフランス人が泣いて喜ぶアンリ・ペスカローロ、ジュラール・ラルース組です。

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     コクピットを覗いてみましょう。とても簡素な仕様です。ガソリンタンクは足元と車両側面に設置されているようです。まだストレートにシケインがない時代、文字通りドライバー達は“決死”の覚悟で走っていたと思われます。

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     現代コーナーにやって来ました。『アウディR18 eトロン・クワトロ』や『パノス・エスペラントGTR-1』もいいですが、奥に見える赤い車両、気になりますね~。

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     その前にこちらをご紹介。フランスの英雄、ペスカローロが2003年に投入したのが『クラージュ・ペスカローロC60・プジョー』。クラージュ製の車両をアンドレ・デ・コルタンツが改良した意欲作です。

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     搭載されるエンジンはプジョー製3.2リッターV6ツインターボエンジン(公称580馬力)です。何かあっという間にエキマニとか割れそうですが、レースではシングルフィニッシュを果たしています。

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     こちらは言わずもがな、1991年の総合優勝車『マツダ787B』。

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     屋根にはクラス分けのステッカーが貼られています。

    ■数々の名車のなかにアノ迷車の姿も……


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     こちらは1994年のル・マンで2位となった『トヨタ94C-V』です。2016年のTS050ハイブリッドと同様に、悲運に見舞われたこの車両。ウィキペディアによりますと、ル・マン・ミュージアムに寄贈されたとあります。

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     ただプラスチック部品はくすみ、塗装の一部は剥げ落ち車両はその輝きを失いつつあるように感じます。このままこの地に置き続けるのか、それとも再び日本の地を踏ませる方が“こいつ”にとって幸せなのか。どちらなのでしょう。小池さんによって再び陸送というのも面白いですね。

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     一方、こちらは日本の地を踏ませたがらない方が多そうな2015年のル・マン24時間参戦車、FFの『ニッサンGT-R LM NISMO』です。展示用車両と思われますが改めて見てもリヤタイヤが細いですね。

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     ミュージアムにはオートバイも展示されています。こちらは1978年から始まったバイクのル・マン24時間を2年連続で制した『ホンダ1000RCB』です。この無骨なデザイン、超絶にカッコイイです。

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     こちらは企画展で展示されているBMW320i Gr.5(1977年)。私的にはどちらかと言えばカラーリングよりも、この“昭和の暴走族”っぽいエアロパーツに惹かれます。竹槍、似合いそうじゃありませんか?

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     お次は2001年に登場した『キャデラック・ノーススターLMP900』。この当時から思っていましたが、これで“キャデラック”はどう見ても無理があります。

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     こちらは2019年で創業100周年を迎えるベントレー。2003年の優勝車『ベントレー・スピード8』ですね。これが時代というものでしょうか。やはり無骨な印象を受けます。軍艦に例えるとこちらは“戦艦”。

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     対照的にこちらは空力の塊、2016年のル・マン24時間を制した『ポルシェ919ハイブリッド』です。先程の例えで言えば、こちらは“イージス艦”といったところでしょうか。

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     このポルシェはコクピットも覗けます。ただし、ル・マン優勝車の筈ですがコクピット内側にはバーレーンのコース図が貼ってあります。

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     これで駆け足ではありますが、ル・マン・ミュージアムを制覇致しました。当時の写真を見ると、冒頭に紹介した0キロ看板とこの看板は隣同士で設置されています。

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     最後のコーナーにはル・マン24時間の特大トロフィーも展示され、記念写真も撮れちゃいます!

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     2018年のところには誇らしげに“JAPON”の文字が。2019年、ここに名前を刻むチーム、ドライバーは誰になるのでしょうか。いよいよ第87回ル・マン24時間が始まります。ちなみに、3連覇するとこの大トロフィー、貰えるらしいですよ。

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